2007年02月17日

電車の中で化粧する女たち―コスメフリークという「オタク」 

化粧は「身だしなみ」から「自己表現・教養」へ

なぜ、女性たちは電車の中で化粧をするようになったのか。それは単にウチ・ソトの区別がなくなったからではない。化粧そのものが変わったのだ。身だしなみというプライベートなものから自己表現というパブリックなものへと。

今や化粧は、自己表現であり、立派な趣味の一領域であり、教養ですらある。「化粧が上手いですね」は褒め言葉であり、意のままに外見を操れる女性はインテリジェンスならぬ、「ビューテリジェンス」の持ち主として賞賛される。そして、「コスメフリーク」と呼ばれる彼女たちの化粧への熱中ぶりは、まるでアニメやマンガに対するオタクのそれを思わせる。何しろコスメフリークは私というフィギュアに「萌える」のだから。

電車男と電車内化粧女。オタクとコスメフリーク。それは、一見正反対の存在に見えても、90年代の日本社会が生み出した表裏一体の文化現象なのである。

「萌え」をキーワードに現代化粧文化の核心に鋭く迫る、目からウロコの快作。

〈目次〉
プロローグ――電車内化粧はなぜ非難されるのか
第1章 化粧のお仕事――「トータルライフ・アドバイザー」叶姉妹の謎を解く
  叶姉妹はどこから来てどこへ行くのか
  「トータルライフ・アドバイザー」――化粧のお仕事
  美は一日にしてならず――獲得される美
  「メイク魂」に火がついた!――90年代「化粧ブーム」
  大人の身だしなみからウチらのはやりモンへ――化粧行為の変容
  プチ叶姉妹の誕生――コスメフリークという「受け手」たち

第2章 化粧は人なり――「メーキャップ・アーティスト」藤原美智子の謎を解く
  藤原美智子という教祖(カリスマ)
  美人道という宗教
  化粧は人なり――人格に結び付けられる化粧
  聡明な女は化粧が上手い――教養としての化粧
  美人の「民主化」

第3章 趣味は化粧――「カリスマ主婦」君島十和子の謎を解く
  君島十和子はなぜ「美のカリスマ」なのか
  化粧の「読み書き」
  自己目的的化粧――化粧を「語る」
  化粧道楽――「読む」、「書く」、「語る」の諸相
    〈「読む」――すべては化粧文法から始まる〉
    〈「書く」――物語(フィクション)の主人公(キャラクター)になる〉
    〈「語る」――「私」のスタイルを表現する〉
  究極の化粧道楽――「読む」「書く」「語る」を越えて

第4章 男より化粧が大事と思いたい――「さすらいの女王」中村うさぎの謎を解く
  「プチ整形」はセレブの証――コスメフリークの「お直し」事情
  中村うさぎという勇者――そのさすらいの目的地
  私という人形〔フィギュア〕に「キャラ萌え」

エピローグ コスメフリークという「オタク」――内面不在の1990年代
  「モノ語り」の人々とコスメフリーク
  コスメフリークというオタク
  内面不在の時代――「電車男(オタク)」と「電車内化粧女(コスメフリーク)」

(書誌データより引用)

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  • 著:米澤 泉
  • 出版社:ベストセラーズ
  • 定価:819円(税込み)
電車の中で化粧する女たち―コスメフリークという「オタク」
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『電車の中で化粧する女たち―コスメフリークという「オタク」』についての意見(トラックバック)

著:米沢泉出版社:KKベストセラーズ定価:819円livedoor BOOKS書誌データ / 書評を書く _uacct = "UA-918914-3";urchinTracker();
[ A's - note. ]   2007年03月29日 01:21
4  タイトルが『電車の中で化粧する女たち』となっているので、きっと、そういう女たちを批判する内容なのかな、と思ったあなた。甘い。それじゃあ、まるで私と同じレベルです。  ごめんなさい。私も、そういう軽いのりでこの本を読んでしまいました。  でも全然違う....
[ 気まぐれ瓦版 ]   2007年03月07日 21:25
「電車の中で化粧する女たち」。期待以上に面白かった・・・と言いますか切り口が鋭い!と感じました。 電車の中で他人の目を気にせず、一心にメイクにふける女性。曰く、家の「ウチ」「ソト」の境界線意識が希薄になっている。曰く、他人への関心の欠如。これらが一般に...
[ 旦那@八丁堀 ]   2007年03月04日 15:33
叶姉妹の情報を集めました。
[ 叶姉妹の秘密 ]   2007年02月18日 16:23

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