2006年09月05日
【書評】 後北條龍虎伝
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四方八方すべて敵。絶体絶命のピンチを2人の男はどう戦ったのか?戦国の風雲児、北條早雲。駿河の土地にふらりと現れた素浪人が、巧みな機略で領地を獲得。以後、周囲に侵略を繰り返して領地を広げ、一方で優れた内政を施して、戦国大名の草分けとなった。斎藤道三と並ぶ、戦国時代を代表する伝説的な人物と言われてきた。近年の研究では、「素浪人」というのは間違いもしくは本人の謙遜で、実は桓武平氏の流れを汲み、室町幕府の政所執事を務めた伊勢氏の出自という説が有力になった。とはいえ、京からいきなり駿河に乗り込んで、自分の領地を獲得。相模地方に進出して、板東武士の聖地である鎌倉を押さえ、かつての鎌倉幕府の執権北條の姓を手にして(実現したのは息子の氏綱の時代)、名実ともに関東の覇者となった手腕はただ者ではない。 本書の主人公は、北條早雲の孫にあたる3代目の北條氏康。「三代にして関八州に覇を成す」という家訓の下に嫡男として生まれ、武門の大将となるべき運命に向かって突き進む氏康の、幼少から青春時代の苦悩と成長を描いている。早雲ゆずりの頭脳戦を得意とし、氷龍(こおりのりゅう)に例えられる氏康に対して、合戦の腕前と勇猛さで戦場を駆けめぐるのは、焔虎(ほのおのとら)こと北條綱成。幼い頃に両親を失い、北條の城に引き取られ、氏康のお稽古衆から側近へと成長していく。この2人が、さまざまな難事に挑み、解決していくさまが描かれている。 北條氏の一統は、周囲がすべて敵という状況においても、善政を施し理想に燃える集団として描かれ、全編に“漢(おとこ)の美学”みたいなものが横溢する、ヒロイックな歴史小説だ。塚原卜伝(本書では塚原高幹)や風魔小太郎などの有名人物人物も花を添え、非常に読みやすい文章と抜群にバランスのとれた構成で、誰にでも楽しめる、エンターテイメント作品となっている。 ワクワク感 ★★★★★ 読みやすさ ★★★★★ ゲーム/コミックっぽさ ★★★★☆ リアリティ ★★★☆☆ (ともゆき) この本の感想(書評)を書いてみませんか? 詳細はこちらです。 ★この記事が参考になったら、クリックしてください |
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『【書評】 後北條龍虎伝』についての意見(トラックバック)
著:海道 龍一朗出版社:新潮社定価:1890円(税込み)後北條龍虎伝livedoor BOOKSで購入書評データ
好きなのか苦手なのか…なかなか手が伸びないので自分でもよくわかりませんが、読み出すと止まらないのが歴史小説。
本書は戦国の世に活躍した北條氏康を主役に据えた物...
[ お菓子を片手に、日向で読書♪ ] 2007年01月11日 00:39
[ ほんの雑文 ] 2006年09月13日 09:40



